こんにちは。
午後、久しぶりにKさんがお見えになりました。昨年の7月以来、何と8カ月ぶりです。
コロナによる自粛に加え三密を避けるという事からも人前で挨拶をする機会が殆ど無くなったからです。
又、会合などもZOOMに変わったこともありしばらく見えませんでした。
それが先日電話があり、今日久々に見えたわけです。
「こんにちは。ご無沙汰していました」
そういって入ってこられました。
何とも懐かしい限りです。
お話を聞いてみると今年の7月、ある会の会長に就任されるという事でしかも来月あたりから徐々に話す機会が増えるとの事でした。
その準備のために見えたわけです。
「しばらくやってなかったので駄目ですね」とKさん。
確かにしばらく声を出していないと口も開きづらくなること、声の出方が浅くなってしまい安定感がなくなるなど多少の問題はあるものの、基礎がしっかり出来ていれば取り戻していけるものです。
しばらくぶりという事もあり今日はしっかりと口の体操から始めました。
キャ キェ キ キュ キェ キョ キャ キョ
ビャ ビェ ビ ビュ ビェ ビョ ビャ ビョ
と言った拗音などを入れてア行からワ行までを一つずつ発音していきます。
次に一行を一息で早く言います。
口元で言おうとするとうまく出てきません。
お腹から吐く息に乗せて一息で声をだします。
これを行うことで口の動きが良くなっていきます。
一通り終わった後、Kさんが
「イヤー久しぶりに大きな声を出しました」
声を出してスッキリしたのでしょう。
離れた位置から大きな声を出していきます。
私はフェイスシールドをつけて口の動きが見えるようにしました。
声出しの後は原稿のチェックと修正です。
次回、原稿を完成させたらいよいよ声出しのトレーニングに入ります。
以前は話す事が大の苦手というKさんでしたが毎回準備をきちんとして本番に臨んでいた結果、今では他の人と一線を画す程、話が上手になりました。
初めは少人数から始まり、やがて仕事がらみの大きな会の会長に選任されるなど話す力が功を奏したのです。
コロナ前などは1,500人程の前でも堂々と挨拶をされるまでに至ったのです。
コロナにより一時何もかも中止でしたが今年の7月には新たな組織の会長に就任が決まっています。
初めて見えた時からちょうど10年目となります。
当時はほんの一言話すのも苦手といった感じで会話すらしませんでした。
建築の仕事で図面を引いているせいか一寸気難しく余計な事は言わないというタイプでした。
しかし誠実さと責任感から当時ほんの一言話す事に対し、何度も練習に見えました。
短いからと言って安易に考えず、しっかり準備をして本番に臨んだことで、これまでにない手ごたえを感じたのでしょう。
その積み重ねが今日に繋がっているのです。
今日も一度声に出して原稿を読んでもらいました。
最初の挨拶のお辞儀がすっかり身についていて落ち着いて見えます。
このお辞儀一つで印象が違います。
Kさんのお辞儀は誠実で聞き手に好感を持たれるものです。
8か月ぶりであっても一度身についたお辞儀はそう簡単には崩れません。
このお辞儀一つでその人の品格が出ます。
こうした事も含め、話す力を身につけることで信頼を得、周りから必要とされていくわけです。
これこそが失う事のない財産です。
Kさんが更に活躍されるよう私としても全力で取り組むつもりです。
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