こんにちは。
久しぶりにブログを更新しました。
先日、京都に行って夫の母の納骨を済ませてきました。
四十九日に当たる2月28日(日)です。
既に高知での納骨は済んでおり、分骨したものを京都の大谷本廟の中にある無量寿堂というところに収める為です。
これは亡き母、つまり姑の願いであり生前から頼まれていた事でした。
30そこそこで突如未亡人となった母は苦労の連続だったようです。
しかしそれをおくびにも出さず、いつも前向きで逆にこちらが励まされるほどでした。
夫亡きあとは自分の子供二人、既に亡くなっている夫の兄夫婦の子供二人と姑の世話。
その生活を支えるだけでも筆舌に尽くし難いものだったと思います。
やがて姑を見送り、子供達もそれぞれ独立し高知で一人気丈に生活をしていました。
何と言っても土と触れあえ、自然豊かな高知が母にとっては一番のようでした。
それでも90歳近くまで一人で飛行機に乗って私たちの所に遊びに来られるほど元気でした。
96歳で亡くなる最後まで私たちの為に美味しい白菜のぬか漬けを送ってくれました。
その母が80代のある時、家に遊びに来ていてふと何かの拍子に「今が一番幸せ!」と言った言葉が忘れられません。
それはまさに「今」「この時」を大切に思い生きているのだろうと思ったからです。
母から愚痴を聞いたこともなく、本当に前向きに生きていると感じました。
若くして未亡人となり、その後実家からは戻るようにとも言われ、又、再婚話も幾つかあったようですが、子供の事を考え再婚話には耳を貸さなかったそうです。
今とは違い、昔は何かにつけて嫁は弱い立場だったと思います。
増して未亡人ともなれば尚更です。
それでも頑張ってこられたのは生前の父との約束があったからでしょう。
「落ち着いたら二人で京都にいこう」
その言葉が母の支えだったように思います。
それを果たせず30幾つかで突然逝ってしまったのです。
小さな子供がいて悲しむ余裕すらなかったと思います。
母は父の分まで長生きして絶対に50回忌迄行うと自分に誓った事を見事に果たしました。
後に母は京都の無量寿堂に父の遺骨の一部を移し自分も分骨してそこに納めてほしいと生前私達に託していました。
その約束を果たすべく先日ちいさな骨壺を持って京都まで行きました。
骨壺のまま納めることも出きましたが既にある骨壺の中には父のお骨が三割ほど入っているとの事で母も一緒にその中に入れてあげることにしました。
母も多分それを願っていると思いました。
移し終えた後、お経をあげていただき、お焼香、礼拝をして無事に納骨を済ませることが出来ました。
「落ち着いたら京都に一緒に行こう」と言った約束は生前には果たせませんでしたが、70年近くたった今ようやっと再会し二人で京都を楽しんでいる事でしょう。
私にとっては会った事もない舅、そしていい姑でしたが、その枠を超えて若い二人の「約束」と言う名のロマンが今、完結したように思います。
そしてその役目を無事終えることが出来た事にも安堵感を覚えています。
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