半世紀以上昔のプリンの思い出。

こんにちは。

昨日少し早く帰ったので何十年ぶりかで

プリンを作りました。

子供の頃はよく作ったのですが、今では

作り方も忘れ

スマホで「プリンの作り方」を検索してみました。

卵に牛乳、バニラエッセンス、グラニュー糖も

あるのでOKです。

今でこそプリンはスーパーでもコンビニでも

どこにでもありますが

私が子供の頃はケーキ屋さんに置いてあるか

どうかくらいでした。

或る時、母親と昼間

地元のちょっと洒落たレストランに入りました。

私は真っ先に海老グラタンを選びました。

当時、まだ小学生だったと思います。

食べ終わった後、母はデザートに

何か食べるか聞いてきました。

メニューにはプリンの写真が載っていました。

プリンだけのものとプリンアラモードと

言ってプリンの横にアイスクリームが盛られ

周りは桃やリンゴ、ミカン、チェリー等の

フルーツで飾られていました。

”食べたい”

と思いながらも口に出せませんでした。

子供心に”高いだろうな”と思ったからです。

遠慮して普通のプリンだけの写真

の方を指さしました。

すると母は察したのか「こっちにする？」と

プリンアラモードの方を指さしたのです。

ビックリしたと同時に瞬間

首を縦に振っていました。

プリンアラモードは初めて口にしたもので

幸せな気分でした。

それからと言うもの

「プリンをたくさん食べてみたい」

と言うのが私の口癖でした。

大分経った頃、母から

「自分で作ってみたら」と言われ

見よう見まねで挑戦してみました。

当時は電気炊飯器にプリンを入れた容器を並べて

作っていました。

保温にしたのか炊飯でしたかは忘れてしまいましたが

結構ちゃんとできていました。

ある日の事です。

炊飯器で出来上がったプリンをトレーに入れて

布巾をかけて外にある洗い場に置き

一晩冷やしました。

今のように冷蔵庫もサランラップもない時代でした。

翌朝、プリンが冷えているか真っ先に外に出て見ると

何と隣の雑種の犬がそのプリンを食べているのです。

楽しみにしていただけに瞬間

怒りとショックで泣き出してしまいました。

今と違い昔は放し飼いの家が多かったのです。

朝、垣根越しに入ってきて

甘い匂いにつられ布巾をひっぱれば目の前に

美味しそうなもの。

犬でなくても人間でも食べてしまうかもしれません。

今でもハッキリ覚えているくらいですから相当に

ショックだったのでしょう。

それからしばらく経ったある日

学校から戻るとテーブルの上に

大きなケーキの箱がありました。

何かと思い開けてみるとプリンが幾つも入っていました。

どうしたのか聞くと、お隣さんが

持ってきたというのです。

当時はお醤油がない、お塩が切れていると言っては

お隣同士、借りたり、貸したりの時代でした。

何かの折に笑い話に母が話したのでしょう。

犬が食べてしまったお詫びにと

わざわざ店で買って

私にプリンを届けてくれたのです。

その時の喜びようと言ったらありません。

今でも時々買ってくるくらいプリン好きです。

一昨日、スーパーでカップに入った杏仁豆腐を

買いました。

食べた後、空いた容器を見て

”これでプリンを作ろう”と

思いました。

昨日、仕事から戻り早速キャラメルソースから

作りました。

たまご2個、牛乳250ml、砂糖、バニラエッセンス少々

これでちょうど杏仁豆腐の容器二つでぴったりでした。

上にアルミホイルをかぶせ、布巾を敷いた蒸し器で

15分から20分弱火で蒸しました。

火を止めアルミホイルを持ち上げて見たら

きれいに出来ていました。

粗熱をとったあと、冷蔵庫に入れました。

何十年ぶりかで作ったプリンの味はどうか

帰ってからの食後のデザートが楽しみです。

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