こんにちは。

秋晴れに恵まれた休日でしたが

今日は一転して又、寒さが戻ってきました。

かといって暖房をつけると電気代も気になるところです。

スタジオでは真冬でも発声練習や声出しをしている時は

暖房を切ります。

声を出していると血流が良くなり

汗をかくほどです。

トレーニングを終えた後は

体がぽかぽかしています。

先日、Kさんから宅急便が届いたので

お礼の電話を入れました。

何度か鳴ったあと受話器を取る音がして

Kさんの声が聞こえてきました。

蚊の鳴くようなか細い声です。

Kさんは70代の男性

40年近くも昔、私が話し方の講師に

なりたての頃、勉強にいらしていた受講生の方です。

当時、父親と二人暮らしでしたが

その父親が亡くなった後、東京の自宅を売却し

今は亡きご両親の故郷、福島で暮らしています。

福島と言ってもバスが1時間に1~2本しか通っていない

所のようです。

一人暮らしで近所付き合いはほとんどなく

頼りになる従妹の女性は数年前に癌で亡くなった

と話していました。

年賀状のやり取りはもとより年に何度か

電話でやり取りをしています。

先日、電話で話をしていた時、Kさんが

「最近、言葉が出てこなくて」と言うのです。

道で人から声をかけられても

咄嗟に言葉が出てこなくて上手く返せず困る

とのことでした。

又、電話で話していても声が小さいために

聞き返されることが多いとも話していました。

一人暮らしのため話し相手も少なく

一日誰とも話さないこともあるそうです。

そのため

頭の中では言おうとしていることがわかっていても

声に出そうとすると言葉が出てこないというわけです。

kさんに限らず、仕事をリタイアされた男性に

多くみられる傾向です。

家庭での会話が減り、仕事仲間とも会うことが無くなり

地域でのコミュニケーションの機会が女性に比べて

少ないというのも一つの原因です。

女性とはそこが大きく違います。

男性に比べて女性はおしゃべりをするのが好きです。

その分、言葉も達者です。

それでも一人でいて誰とも話さないでいると

矢張り言葉は出にくくなります。

そのために誤解を与えてしまうことにもなりかねません。

そうなると益々話すことが億劫になり

避けるようになってしまいます。

そういう人にはせかさず相手のペースに合わせて

聞いてあげることです。

そしてタイミングよく相槌を打っていく。

「あ そう」「なるほど」「へぇー」「それで?」「すごい!」

こんな風に相槌を打って聞くことで相手も

話しやすくなります。

kさんと話した時も

徐々に受話器の向こうの声が明るくなっていました。

電話を切った後、おそらく気持ちもスッキリ軽く

なっているのではと思いました。

メールは確かに便利です。

しかし、声や言葉は使っていないとどんどん

退化していきます。

脳の活性化のためにも

声を出す

言葉にしていく

これは大事なことと言えます。


※「 話し方エトセトラ」関連記事はコチラをクリックしてください。
※これまでの記事はアメブロからでもご覧になれます。
 アメブロはコチラです。

・本番に向けたトータルレッスン
・話し方・基本入門
・フリーレッスン

どのような事でもお気軽にご相談ください。詳しくは
話し方/you表現studio公式ホームページ
URL:http://talk-studio.com TEL:03-6804-2114